心筋梗塞
1:心筋梗塞とは
心臓に栄養をおくる血管(冠動脈)がつまり、心筋の一部が生存できなくなる病気をいいます。
発作のあと約1ヶ月以内を急性心筋梗塞、それ以降を陳旧性心筋梗塞といいます。
2:原因は
冠動脈が血の塊(血栓)などで完全にふさがって起こります。その原因として、冠動脈硬化、冠動脈のけいれん(スパズム)などがありますが、そのうち冠動脈硬化が重要です。
冠動脈硬化の主な原因として、コレステロールが高いこと、高血圧であること、タバコを吸うこと、精神的ストレスの強いことなどがあげられます。
3:心筋梗塞が発生した時の主症状あるいは状態は
30分以上続く強い痛みや圧迫感、胸苦などがあり、冷汗、吐き気を起こすこともあります。血圧が下がり、顔色が青ざめ、手足が冷たくなり、意識状態の悪くなることがあります(ショック状態)。
4:急性心筋梗塞の治療は
救急車で専門施設へ受診し、集中治療室で治療します。集中治療室では絶対安静とし、昼夜、状態を監視します。
胸の痛みに対しては、モルヒネなどの痛み止めを注射し、薬で冠動脈をふさいでいる血栓を溶かしたり、不整脈発生を予防ないし治療します。
心臓の力が極端に弱まり、血圧が下降した場合には、薬でその治療をします。
5:急性心筋梗塞回復期のリハビリテーションとは
急性心筋梗塞後、心不全、不整脈、新たな心筋梗塞や狭心症などがなければ家庭や社会に復帰するための準備をします。これを回復期リハビリテーションといいます。
回復期リハビリテーションには、ベッド上に座る練習から開始し、室内歩行、廊下歩行、シャワー、入浴、運動負荷など、退院後身体的、精神的、社会的な面で、より満足のいく復帰をめざすすべての行動が含まれます。
回復期リハビリテーション期間中に各種の検査を行い、退院可能との結果がでれば、リハビリテーション開始後およそ2〜4週間で退院できます。
6:退院後の日常生活の注意点は
嗜好品はタバコはやめる、お酒、コーヒーはひかえめにし、食事については、量は腹八分目とし、時間をかけてゆっくりと食べ、食後1時間は休息を心がけるようにします。
排便、排尿での注意としては、便器は便座のある西洋式を用い、寒い場所での排便、排尿は避け、便秘には緩下剤を使用することなどがあげられます。精神面では、いらいらしたり怒りのない生活を心がけ、あまり頑張らず、几帳面にならないよう気をつけます。
入浴での注意は、熱い湯は避け、37〜40℃の湯につかり、湯船にゆっくりと入り、体のコンディションがよくない時や狭心発作があれば入浴しないようにします。
運動については患者さんにより異なりますが、原則として早朝の運動は禁止です。
7:退院後の治療は
必ず主治医の指示に従い定期的に通院し、治療を行います。
発作停止薬であるニトログリセリンやニトロールはいつも身近におくことが必要です。治療薬としては冠動脈拡張や心臓負担を軽くする目的で硝酸薬、カルシウム拮抗薬、β遮断薬、血液が固まるのを予防する目的で血小板凝集抑制薬などが用いられます。
引用文献:イラストによる外来患者の指導(山之内製薬)
文 責:金光 美麗
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