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【薬剤管理課より】

第238号 インフルエンザ


今年もインフルエンザの季節がやってきました。新型インフルエンザが世界中を、そして日本を震え上がらせたのは2年前。もう新型インフルエンザという言葉は実際には使われなくなりましたが、油断大敵です。今月はインフルエンザを取り上げます。

 

1:インフルエンザと普通の風邪の違い

インフルエンザと普通の風邪とは良く似ているようですが、様々な点で異なる、区別すべき病気です。
「インフルエンザ」とは、インフルエンザウィルスが原因で起こる流行性疾患です。インフルエンザウィルスが増えるスピードは極めて速く、たった1つのウィルスが、24時間後には100万個にもなります。症状は軽く済む人もいますが、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身症状が突然現れます。感染性が非常に強く、あっという間に人から人へうつり、広い範囲で流行します。具体的には、学級閉鎖が挙げられます。また、症状が激しく重症化しやすく、肺炎や脳症などの合併症や持病の悪化を引き起こして、死に至ることもあります。そのため、インフルエンザの慎重な予防対策と発生した後の対応が必要となります。
普通の風邪の多くは、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳などの症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。
 
 
2:新型インフルエンザはどうなったのでしょうか 

 一昨年(平成21年度)、新型インフルエンザは、新型であるために人々が免疫を持っておらず大規模な季節外れの流行となりました。そして従来のインフルエンザウィルスがあまり流行しませんでした。昨年(平成22年度)は、新型インフルエンザワクチンの接種や実際に新型インフルエンザに罹ったことによって多くの方が免疫を獲得し、従来のインフルエンザと異なる大きな流行は見られませんでした。
このような状況から、平成23年3月31日、新型インフルエンザは通常の季節性インフルエンザとして扱うことになり、新型インフルエンザワクチンも従来の季節性インフルエンザワクチンと一緒になり、一回の接種で済ませることができるようになりました。

 
 
3:インフルエンザの治療

治療には、症状を緩和させる対症療法と、抗インフルエンザウィルスによる治療があります。
それぞれ以下のようなものがあります。

【対症療法(症状を緩和)】
・解熱鎮痛剤:カロナール、ブルフェン
・炎症剤:トランサミン
・鎮咳剤:メジコン、コルドリン、リン酸コデイン
・去痰剤:ムコダイン、ムコソルバン、ビソルボン
・抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤:ポララミン、ニポラジン
・抗生物質:フロモックス、クラビット
(細菌による二次感染と重症化を防ぐ必要がある時)
【抗インフルエンザウィルス剤による治療】
・タミフル
・リレンザ吸入剤
・イナビル吸入剤
・ラピアクタ注射剤
 
 
4:インフルエンザの予防

最も確実な予防は、流行前にインフルエンザワクチンを接種することです。インフルエンザワクチンを接種すればインフルエンザを100%予防することはできませんが、感染しても重症化することを避けられます。効果発現までに2週間かかると言われますが、5ヶ月間は効果が持続します。まだ接種がお済みでない方は、4月になっても流行することがありますので、接種されることをお勧めします。
インフルエンザが流行している時の注意点は次の通りです。
@ 人混みを避ける
A 外出時や人混みの中に入る時にはマスクをする
B 外出から帰ったら、うがい、手洗いを行う
C 室内では、加湿器などを使い適度な湿度を保つ
D バランスの良い栄養を摂る
E 休養および睡眠を十分にとる

 
この冬を健康にお過ごし下さい!
 

引用文献:平成23年度今冬のインフルエンザ総合対策: 厚生労働省、インフルエンザ情報: 国立感染症研究所感染症情報センター、薬学生・薬剤師のための“知っておきたい病気”100:日本薬学会編(化学同人)、「呼吸器感染症に関するガイドライン」成人気道感染症診療の基本的考え方:日本呼吸器学会、病気のはなし:中外製薬、インフルエンザについて:第一三共、インフルエンザ治療について:シオノギ製薬、SARAYA感染と予防Web
文   責:武内 恵子
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